国民の祝日には必ず何かしら起源となるものが存在するわけですが、敬老の日にはどのような起源があるのかご存じでしょうか。兵庫県の多可郡に属する多可町は、日本酒の銘酒でもある山田錦や和紙の一種でもある杉原紙、そして敬老の日の発祥地といわれています。多可郡多可町の2021年7月1日時点の推計人口は18、911人、小さな町ではあるけれども発祥地となる存在はとても大きなものといえましょう。もっとも、町だけなく現在の多可町が誕生する以前での話になるため、その歴史にはそれぞれに興味深いものがあるといっても過言ではないのです。
多可郡野間谷村は、現在の多可町八千代区に相当する場所で、この地で1947年(昭和22年)9月15日に敬老会が開催されたといいます。そしてこの日が現代においての敬老の日に当たるもので、ハッピーマンデー制度が導入され9月15日より9月第三月曜日に変更になるなどの歴史の変貌を持ちます。当時の村の村長さんが、老人を大切にしてお年寄りの知恵を借りて村作りをしよう、このような趣旨から誕生したのが敬老会です。9月15日にした理由の中には、農閑期にあたり気候が良い9月の中旬頃などが挙げられるわけですが、この段階では15日といった日取りは決まっていなかったわけです。
ただ、9月の中旬となりえる日はその月の真ん中に当たる日でもあり、そこから15日になったなど農業が盛んな地域ならではといえる発想といえましょう。敬老の日のことならこちら